20の労力で80の成果を

2022/01/29

エクセル 統計

 パレートの法則とか、パレート分布というものがある。80:20の法則とか、富の80%は人口の20%の人が所有しているなどというもの。

自然界でのいろいろな事象は、正規分布ではなくベキ分布であることが多い。例えば地震のマグニチュード別の回数。マグニチュード1とか2という小さな地震は毎日何回も発生しているが、4とか5になるとまれになり、マグニチュード8とか9といった巨大地震はめったに発生しない、でも発生しないわけではない。そしてその時のエネルギーはとんでもなく大きい。

金持ちの分布も同じ。ビリオネアは少ないが、世界の資産のかなりの部分を少ないビリオネアが持っている、そして貧乏な人は何十億人もいる。

パレート分布はこんなベキ分布の一種である。

なにかをやろうとした場合、完璧にするのはとんでもなく時間がかかるが、骨組みだけを作るのなら、そんなに時間はかからない。

これはこんな例え話を考えるとわかりやすい。

大きなガラスでできた芸術作品を間違ってコンクリートの上に落としてしまい、粉々になってしまった。大事な作品なので、なんとかつなぎ合わせて復元したい。

割れた破片を大きさ別に並べて見ると、大きな破片は数少なく、小さな破片は多い。見えないほど小さな破片は数え切れない。

この破片の分布はベキ分布となる。わかりやすく言うと、大きい破片から20%の破片をつなぎ合わせると、もとの作品の80%をカバーできる。つまり20の努力で80の成果を上げられるわけだ。

ということで、モーレアのモットーは「完璧さにこだわらず、80でよしとしよう」である。

毎日を楽しく暮らすための重要な秘訣である。