まん防は終了したけれど(日本と世界の現状)

2022/03/26

コロナウイルス

まん延防止等重点措置は3月21日で終了しましたが、国内の陽性者数はなかなか減少しません。このような感染症は指数関数的に増加する一方で、減る時も指数関数的に減少するものですが、オミクロンに関しては、増加は指数関数的だったものの、減少は遅々としたペース。リニアでしか減少していません。

下のグラフは1月からの陽性者数をプロットしたもの。いつものように縦軸を対数にすると、ほとんど減少していないように見えるので、このグラフでは対数ではない普通の軸にしています。2/26日に一気に下がって51,159人になって以降、下がり方は直線的で、3/25日現在での陽性者数は38,587人。一ヶ月弱で12,572人の減少。

このペースでは1万人を切るのは5月末ということに。いくらなんでもそんなことはないと思いたいものです。



いつもの対数グラフも下に掲載しておきます。こちらは波毎のグラフになっています。



一方、死者の推移ですが、こちらは幸いなことに僅かではありますが、減少傾向です。赤線の右端がほんの僅か下に下がっているのがわかるでしょうか。このまま推移したとして、第6波の死亡率は0.21%程度におさまると推定されます。



国内は以上のような状況ですが、世界はどのようになっているのでしょうか。
下にG7+韓国の8カ国について、100万人当りの陽性者数をプロットしたグラフを掲載しました。

この8カ国で、減少しているのは日本と米国、カナダの三カ国、ドイツは横ばい、イギリス、フランス、イタリアは増加傾向です。
そして突出して増加しているのが、韓国。ようやくピークアウトしたように見えますが、1月中旬から3月中旬までの2ヶ月で陽性者が100倍になっています。

世界ではまだまだ真っ盛りというのが現状のように思われます。その一方で、ほとんどの国で制限措置は撤廃されています。G7首脳会議の様子を見ても、だれもマスクなんかしていません。

ロシアのウクライナ侵略で、それどころではなくなったのでしょうか?


ところで上のグラフで、韓国の突出ぶりが目立ちますが、その韓国のブースター接種率は63%、イタリアの64%と並んで、接種率が高いのです。そして陽性者が減少している日本と米国のブースター接種率は、日本が38%、米国が29%と、低い数字になっています。

普通とは逆のように見えるので、人口1000万人以上の90カ国について、ブースター接種率と最新の陽性者数(100万人当たり)をプロットしてみました。G7+韓国の8カ国のバブルには上のグラフと同じ色をつけています。

ブースター接種率と陽性者数に見事な相関が見られます。因果関係があるのかどうかについてはわかりません。もし因果関係があるのであれば大変なことです。ワクチンを打てば打つほど感染が広がるということですから。。。

きっと逆の因果関係で、陽性者数がどんどん増えているからブースター接種をする人が多くなっているのでしょう。その場合でも、ブースターの効果はないということになります。


ニュースはウクライナ一辺倒で、コロナの状況がわかりにくくなっていますが、決して安心できる状況ではないようです。