ワクチンを打つと感染しやすい?

2022/05/21

コロナウイルス 統計

 コロナの陽性者数がずーっと横ばい状況を続けています。ゴールデンウィークの人出が多かったため、急激な増加が懸念されていましたが、そのような様子もなさそうです。かといって安心もできない、という中途半端な状態になっています。


こちらが国内の陽性者数と死者数(いずれも7日間平均)のグラフです。いつまでこんな状態が続くのでしょうか。



世界を見ても、同じような状況。大きな波が来るでもなく、収まるでもなし。



と、マンネリ感を感じていたところ、先日びっくりするようなニュースが飛び込んできました。

この表を見てください。これは厚生労働省が毎週開催している「アドバイザリーボード」という会議での資料の一つです。


この表は4/4から4/10の一週間における陽性者を、年代別、ワクチン接種別に見たものです。ワクチン未接種、2回接種済み、3回接種済み、それぞれの「10万人あたりの新規陽性者数」の数字を見てください。

どの年代をとっても、ワクチン未接種の陽性者数が多くなっています。これを見れば「やっぱりワクチンは効果がある」と思いますよね。

そして厚生労働省は、このような数字を根拠に、ワクチン接種を強く推進してきたわけです。

上の資料は、4/20の会議で配布されたものです。次の会議である4/27では、この資料の配布はなく、5/11の会議で、4/11から4/17の週のデータが配布されました。それが下の表です。未接種の「10万人あたりの新規陽性者数」が激減しています。

40-49歳、60-69歳、65-69歳、70-79歳では、なんと未接種の陽性者が2回接種済みの陽性者を下回っています。これはどうしたことでしょう。


この会議での資料には、さりげなく、こんな注釈がついていました。

※ワクチン接種歴が未記入の場合、令和4年4月 20 日までの ADB 提出データでは未接種に分類していたが、5月 11 日以降の ADB 提出データでは接種歴不明に分類している。

これまでは「病院から届けられた陽性者の情報でワクチン接種歴欄に記載がない場合、未接種に分類していた」というのです。それはおかしいのではとの指摘を受けて、記載のないデータは接種歴不明にしたら、未接種の陽性者が激減したことになります。

病院はその患者を診察し、治療することが第一優先なので、ワクチンを接種しているかどうかは二の次です。したがって聞き逃したり、はっきりした答えがなかったりすると、未記入で提出することになります。その割合は2割から3割程度あるようです。後の表で、接種歴不明がものすごく増えていることからもわかります。

これがミスなのか意図的なものなのかわかりませんが、普通に考えると明らかなデータ捏造です。

表ではわかりにくいので、捏造データの4週間と、訂正後の4週間をグラフにしてみました。下のグラフは、3/14-4/10の4週間の平均をとったものです。未接種での陽性者数がすべての年代で多く、未接種者が諸悪の根源のように言われる根拠になっていました。


基準を変更した後の4週間(4/11-5/8)のグラフはこちらです。未接種者の陽性者数が激減し、40-49歳、60-69歳、65-69歳、70-79歳では2回接種の陽性者数を下回っています。


グラフが小さくなってしまってわかりにくいので、縦軸を変更して、大きくしてみました。


こうなってくると、年代によっては、「ワクチンを打つことによって陽性になりやすい」とも言えそうです。世界のワクチン接種率と陽性者数に正の相関があるのを不思議に思っていましたが、もしかすると、これが原因かもしれません。


まあ、それはともかく、そろそろコロナ騒動は収束して欲しいものです。