謹賀新年 今日は旧暦のお正月

2023/01/22

旧暦 天文

みなさん 明けましておめでとうございます。

 

今日は旧暦の正月一日です。なので昔はこの時期にお正月を迎えていました。いまでも中国などでは旧暦で正月を祝っています。


ということで、今日は旧暦について私が調べたことを整理してみました。


2023年の旧暦カレンダー


ことしの旧暦カレンダーは次のようになります。ここで大とか小と書いているのはその月の日数で、大が30日ある月、小が29日の月です。その右の日付は一日の新暦での日付です。

  • 正月 小 1/22
  • 二月 大 2/20
  • 閏二月 小 3/22
  • 三月 大 4/20
  • 四月 小 5/20
  • 五月 大 6/18
  • 六月 小 7/18
  • 七月 大 8/16
  • 八月 大 9/15
  • 九月 小 10/15
  • 十月 大 11/13
  • 十一月 小 12/13
  • 十二月 大 1/11

旧暦の日の決め方


旧暦は月の満ち欠けを基準に日を決めています。新月が一日(朔日)、三日月なら三日、満月なら十五日というわけです。


天文学的にいうと、月が太陽と同じ方向になった瞬間が新月ですが、その瞬間を含む日が一日です。そこから、2日、3日と数えていき、次の新月で月が変わります。


月の満ち欠けの周期はおよそ29.5日なので、月の長さは29日か30日になります。そして29日の月を小の月、30日の月を大の月と呼びます。これでいくと12ヶ月はおよそ354日になり、太陽の動きから、一年でおよそ11日ほどずれていくことになります。


したがって放置しておくと季節感が3年で一ヶ月ほどずれてしまいます。そこで、次に述べるように太陽の動きとカレンダーが一致するように、月を決めます。


月の決め方


立春、雨水、啓蟄、。。。など、季節を表す24節気というものがあります。これは太陽が15° 動く毎に決められたものです。そのなかで30° 置きの12節気を中気と呼び、その中気がある月と月の名前を次のように対応づけます。これによって月と季節感が合うようにしているわけです。

  • 雨水 正月
  • 春分 二月
  • 穀雨 三月
  • 小満 四月
  • 夏至 五月
  • 大暑 六月
  • 処暑 七月
  • 秋分 八月
  • 霜降 九月
  • 小雪 十月
  • 冬至 十一月
  • 大寒 十二月

ところが月によっては中気がない場合がでてきます。なぜなら月の満ち欠けの周期は約29.5日で、中気の周期は約30.4日だからです。

今年の場合、中気と月の満ち欠けの関係は下のようになっていて、2月の次の月には中気がありません。そのため2月を繰り返すことにして、二回目の2月を閏2月とします。


六曜


カレンダーによっては大安や仏滅などの六曜が記載されているものがあり、結婚式は大安や友引の日にしようとか、告別式は友引を避けようなどと使っています。

この六曜は旧暦における曜日のようなもので、原則、以下の順に変わっていきます。

  1. 先勝(せんしょう)
  2. 友引(ともびき)
  3. 先負(せんぶ)
  4. 仏滅(ぶつめつ)
  5. 大安(だいあん)
  6. 赤口(しゃっこう)

ところがときどき六曜がジャンプすることがあります。例えば2/19は大安ですが、次の日の2/20は赤口ではなく、友引になっています。

これは、月によって一日の六曜が決まっているためです。正月から十二月までの一日の六曜は次のようになっています。ややこしいですね。

  • 正月一日 先勝
  • 二月一日 友引
  • 三月一日 先負
  • 四月一日 仏滅
  • 五月一日 大安
  • 六月一日 赤口
  • 七月一日 先勝
  • 八月一日 友引
  • 九月一日 先負
  • 十月一日 仏滅
  • 十一月一日 大安
  • 十二月一日 赤口

干支


今年はうさぎ年。よりくわしくは癸卯(みずのとう)という年です。旧暦では十干と十二支を組み合わせて60の名前を年や日につけています。年で言えば60年で同じ名前になるので、還暦というわけです。

十干は次のようになっています。

甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)

このよみかたは、木、火、土、金、水の五行と、陰(弟)・陽(兄)を組み合わせたものです。たとえば甲は「木の兄」なので「きのえ」です。

一方十二支はおなじみの次の12です。

子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥

干支は「甲子」からはじまり、「乙丑」「丙寅」というように十干、十二支を一つづつ進めて組み合わせて行きます。

ちなみに阪神甲子園球場が完成した1924(大正13)年ですが、この年は干支の始まりの年である「甲子」でした。非常に縁起のよい年だったので、甲子園と名付けたそうです。

別の例では丙午(ひのえうま)があります。1966年が丙午だったのですが、「ひのえうま産まれの女の人は、気性が強い」 とされていたため、出産を控えた人が多く、この年の出生率は大きく減少しました。次の丙午は2026年ですが、流石に出産を控えるようなことは起きないでしょう。


以上、旧暦についてまとめてみました。あらためて昔の人の知恵の凄さに驚かされます。