
3月11日時点での新規陽性者数は9100人、7日間平均でも9269人と1万人を下回るようになってきました。重症者数は109人、死者数は118人と着実に減少しています。
3年に及んだコロナ騒ぎも、ようやく収束が見えて来ました。
少し気が早いかもしれませんが、ここでコロナの3年間を総括してみたいと思います。
まずは陽性者数と死者数の推移を下のグラフに示します。武漢から始まったコロナは次々と変異を繰り返し、波を作ってきました。そして感染者数は新しい波になるたびに指数関数的に増加してきました。
それに伴って、死者も増加してきましたが、幸いにして死亡率が低下していき、感染者数の増加ほどには死者が増えることはありませんでした。
下の表は第1波から第8波までの状況をまとめたものです。上のグラフは対数グラフになっているので、増加の様子がわかりにくかったかもしれませんが、数字で見ると、陽性者数、死者数が波とともに大きく増えているのがわかるかと思います。
コロナが始まった頃は、日本は奇跡的に感染も死者も少なく推移し、世界から日本は素晴らしい奇跡の国と思われていました。
第5波の陽性者数が100人を切り、これでコロナは完全に収束したと、みんなが期待したころに、オミクロンがやってきました。そこから始まる第6波で日本は特別な国ではなくなりました。それどころか、第7波、第8波と陽性者数が激増し、ついに世界トップ感染国になってしまいました。
各波における陽性者数と死者数の割合を下の円グラフに示します。
変異株がオミクロンになった第6波以降の割合が大きいのがわかるかと思います。陽性者数は第6波以降で95%、死者数は76.1%になります。
そこで日本の対策との相関を見ていきます。まずは緊急事態宣言です。第1波がピークになった2020年4月に最初の緊急事態宣言がなされました。次の緊急事態宣言は第3波がピークになった2021年1月です。それ以降、第5波が収束するまで、まん延防止等重点措置と合わせて、断続的に対応が取られています。
これらの対策に効果があったのかどうかはよくわかりません。対策とは無関係に波が繰り返し、その度に大きな波になっているように思えます。
オミクロンが猛威を振るい始めた2022年1月にまん延防止等重点措置を発令しますが、そのかいもなく第6波は一段と大きくなり、その後、第7波、第8波がやってきました。
緊急事態宣言と並ぶもう一つの対策がワクチンです。下のグラフは、陽性者数の推移に、ワクチンの接種回数を重ねたものです。
第4波が増加を初めた2021年4月に国内でのワクチン接種が始まりました。その後第4波は大きくならずに収束したため、ワクチンの効果ありと期待したのですが、第5波の到来を防ぐことはできませんでした。その第5波はピークアウトの後、急激に減少し、2021年11月には一日の陽性者数が100人を切るまでになりました。
誰もが「これでコロナも終わり」と期待したのですが、念のためということで、2021年12月にブースター接種という3回目のワクチン接種が始まりました。
そして、皮肉なことに、そのタイミングでオミクロンによる第6波が始まっています。以降、4回目接種、5回目接種と連動するように第7波、第8波が襲ってきました。
以上が国内の状況まとめです。次に、世界の国の状況をまとめます。
まず最初はOECD38ヶ国の陽性者数推移です。比較するため、人口百万人当たりの数字になっています。38ヶ国もあるので線が重なってよくわかりませんが、全体の雰囲気を見て、その中での日本の状況をご覧ください。赤の太線が日本です。
コロナの初期、第1波から第4波まで、日本は世界の中でも非常に陽性者が少ない状況で推移しています。第5波、第6波で世界と方を並べるようになり、第7波、第8波では世界トップの陽性者数になっています。
このように日本は、波が来る度に陽性者数を指数関数的に増やしつづけたのですが、他の国々は第6波までは増加傾向にあったものの、第6波をピークに、それ以降は収束に向かっていることがわかります。
グラフが見にくいので、国の数を10ヶ国に絞ったグラフを下に示します。これからも上と同様の傾向が見えるかと思います。
なぜ世界は第6波をピークに収束に向かい、日本は第7波、第8波という大きな波をかぶることになったのでしょうか。
下のグラフは38ヶ国のワクチン接種数をプロットしたものです。日本以外の大半の国は、日本に3ヶ月ほど先行してワクチンを打ち始め、2021年の12月頃からはワクチン接種数が減少しています。つまり日本より早く接種を初め、ブースター接種以降は接種数が急減しています。ブースター接種以降は、日本は接種大国になっているわけです。
ワクチンと陽性者数の関係をわかりやすくするため、日本、アメリカ、イギリスの3ヶ国について、グラフを作成しました。ワクチン接種も陽性者数も百万人あたりの数字です。
アメリカ、イギリスともに2022年1月以降にワクチン接種数が減少し、それとともに陽性者数も減少しているのがわかるかと思います。
以上がコロナ騒ぎの総括です。これを見る限り、ワクチン接種と陽性者数の相関は否定できません。ただし因果関係については、エビデンスがなく、はっきりしたことは言えません。
またコロナ騒ぎがこれで収束したとしても、メデタシメデタシというわけにはいきません。コロナは世界を激変させました。二度と元の世界には戻りません。
多くの人が亡くなりました。またワクチンによる副反応で苦しんでいる人、亡くなった人がたくさんいます。原因は不明ですが、一昨年、昨年と日本の死亡者数が激増しています。このことを忘れずにいたいと思います。
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