コロナの緊急事態宣言が解除されたとは言え、陽性者数はなかなか減らず、再増加の兆しさえ見えます。5月連休での人出が非常に多くなっているので、第7波の到来を心配されている人も多いでしょう。ということで、久しぶりに現状をデータで見ることにします。
まずは国内の陽性者数と死者数の推移です。陽性者数は横ばいで最近は少しですが増加傾向です。その一方で死者数は減少しており、直近の死亡率は0.1%を下回っています。
次のグラフは陽性者数を横軸に、死者数を縦軸にしたグラフです。第6波では、ピークアウトした後、陽性者数がなかなか減らないのに対して、死者数が減っている様子がよくわかるかと思います。直近での死亡率は上で述べたように0.1%ですが、第6波全体で見ると0.2%になっています。
陽性者数がなかなか減らないのは、検査数が関係しているのかもしれないと考え、検査数と検査陽性率をグラフにしました。
2月末までは検査数、陽性率のグラフの形と、陽性者数のグラフの形に相関がありますが、2月末以降、様子が激変しています。検査数がじわじわと増えているのにもかかわらず、陽性者数は増えていません。
これだけを見ると、本当の感染者が減少しているのに、検査数を増やして、陽性者の数が減らないようにしていると見えそうです。
しかし5月連休で検査数が激減しているのに、陽性者数はその影響を受けていません。これが何を意味するのか、よくわかりません。
さて、次は世界と比較してみます。下のグラフは主要国の100万人当りの陽性者数推移です。
この中では、韓国、ドイツ、イタリア、フランスが、陽性者数としては多くなっていますが、いずれも収束に向かっています。
日本、米国、イギリス、カナダが陽性者数の少ないグループですが、その中で米国が増加傾向にあります。とはいってもそのレベルは日本と同じなので、米国にとっては「完全収束」と考えても良さそうなレベルです。
このような状況を受けて、様々な規制を撤廃する国が増えています。4月にハワイ旅行を楽しまれた友人の話では、ハワイでマスクをしている人は皆無。マスクをしていたら逆におかしな目で見られるということでした。
このまま収束に向かうことを期待して、まとめの意味で、主要国の第6波における陽性者数と死者数(いずれも100万人当り)と、ブースター接種率の相関をグラフにしました。
陽性者数については、ブースター接種率の高い国ほど多くなる傾向が見られます。ただしこれは必ずしも因果関係を意味している訳ではないので、注意が必要です。
一方、死者数については、ブースター接種率との間の相関は弱いようです。
以上、コロナの現状報告でした。このまま収束して、これ以上の報告が不要になることを祈っています。
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